■アジア「新秩序」 中国の膨張主義を憂う(京都新聞)引用ここから〜〜〜〜〜〜〜〜
中国は、軍事面で米国と正面から対抗するつもりなのだろうか。
中国の習近平国家主席は、上海で開かれたアジア相互協力信頼醸成会議(CICA)首脳会議で演説し「アジアの安全はアジア人民が守らなければならない」と述べた。アジア重視戦略を進める米国をけん制し、中国が主導して新しいアジアの秩序構築を目指すという意思表示と受け取れる。
東アジアで米中の緊張が高まるのは必至だろう。日米同盟を安全保障の基軸とする日本も心穏やかではいられない。24日夜には、尖閣諸島を含む東シナ海で自衛隊機に中国軍戦闘機が異常接近する事態もあった。南シナ海では、西沙・南沙諸島をめぐってフィリピンなどと対立する。石油掘削を強行し、ベトナムと艦船衝突事件を引き起こしたばかりだ。
習氏は演説で「平和的方法で紛争を解決すべきで、武力行使や威嚇、自身の利益のためトラブルを起こすことに反対」としたが、経済力と軍事力の高まりを背景に、海洋進出を図る一連の膨張主義的な行動をみれば、言葉と行動の矛盾は明らかである。
CICAは1992年に設立され、アジア26カ国が加盟しているが、紛争や政情不安を抱える国が多い。上海会議に出席した首脳13人を見ると、ウクライナ問題の渦中にあるロシアのプーチン大統領や、核開発問題を抱えるイランのロウハニ大統領ら「反欧米」色が濃い首脳も少なくない。
目立ったのは、ロシアと中国の急接近だ。プーチン氏が「戦略的エネルギー同盟」と呼ぶ大型の天然ガス供給契約を結んだ。東シナ海では合同軍事演習も実施した。
習氏は日米同盟を念頭に、演説で「冷戦思考」を批判したが、CICAを舞台に反欧米勢力を束ねようとしているのは中国ではないのか。新たな冷戦につながりかねない動きは看過できない。
ただ、上海会議でベトナム代表が「主権尊重、領土保全、内政不干渉、武力の行使・威嚇の禁止」というCICAの原則を「中国も守るべきだ」と強調したように、CICAは一枚岩ではない。日米やフィリピンもオブザーバーとして目を光らせている。
日米は「封じ込め」という印象を与えて追い込まないよう注意しつつ、多くの国々と連携して中国の野心の肥大化を食い止めたい。
かつて日本も「東亜新秩序」を掲げ、戦争に突入した。力による現状変更は悲劇を生むだけだ。その愚を知らぬ中国ではあるまい。
〜〜〜〜〜〜〜〜引用ここまで
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posted by nandemoarinsu at 23:37
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