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欧州宇宙機関(ESA)とロシア生物医学研究所(IMBP)で進めてきた有人火星旅行のための地上試験環境「Mars-500」の準備が整い、公募で募集した6名のクルーを使った人が長期の宇宙旅行に耐えられるかを試験する地上実験が3月31日、IMBPがあるモスクワの実験施設で始まった。
これから6名のクルーは実験施設内に作られた有人火星旅行用の宇宙船を模したタンク型の閉鎖環境で105日間の共同生活を行い、閉鎖環境での長期生活が人の精神や健康にどのような影響を与えるのか、試験が行われることとなる。
公募に応募して見事に人類初の仮想火星旅行の宇宙飛行士に選ばれたのはドイツ人技術者のOliver Knickelさん(34)、フランス人航空機操縦士のCyrille Fournierさんさん(40)、ロシア人宇宙飛行士のOleg Artemyezさん(37)、ロシア人宇宙飛行士のSergei Ryazanskyさん(34)、ロシア人医師のAlexei Baranovさん(34)、ロシア人健康科学者のAlexei Shpakovさん(25)の6名。
ESAが募集した2名の公募枠にはESA参加国から5600名もの人が応募。仮想実験とはいえ、現実の宇宙飛行士選考過程とほとんど変わらない厳しさで選考が実施された。
宇宙船を模した閉鎖タンクには生活に必要なベッドを備えた生活スペース(個室+リビングルーム)、共用のバス・トイレも設置されているが、宇宙船では水は貴重な資源となるため、シャワーなどの設備はなく、お風呂の代りには内部に設置されたサウナで汗を流してタオルで拭くだけ、また、食事もいわゆる長期保存が可能な「宇宙食」しかない他、外部との通信も地球=火星間の通信時差を考慮してわざと20分の遅延が設定。もちろん、ヒマな時間を使ってインターネットを楽しむということはできず、105日間とはいえ、当事者にとっては現実さらがらの厳しい実験となりそうだ。
今回の実験は105日間となるが、実際の有人火星旅行は片道で250日、往復で500日超の期間がかかるため、ESAとIMBPでは実験の成果を踏まえて、年内にも実験期間を500日にした長期実験を開始する予定だ。
ESAでは、今回の実験の参加者は、2万ドル(約190万円)が報償金として与えられるとしているが、果たして2万ドルは高いのか安いのか、微妙だ。
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【科学】シャワー無し、食事は宇宙食のみ、インターネットも楽しめない…閉鎖タンクの中で100日間我慢できたら200万円 ロシアで地上実験の続きを読む