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かつては試験は難関だが、合格すれば高額な報酬を得られると人気だった公認会計士や税理士、弁護士といった「士業」が「総崩れ」している。
たとえば、公認会計士試験は2006年に社会人など多様な人材の受験を促すため、大幅に簡素化したものの、資格を得るために必要な、肝心の就職先が見つからない。「旗振り役」だった政府もさすがに掲げた合格者目標などを見直さざるを得なくなっている。
「士業」同士で仕事を奪い合う
日本弁護士連合会によると、弁護士の人数は現在3万2088人(2012年3月末)。公認会計士は3万2985人(13年3月末、日本公認会計士協会調べ)。 税理士は7万3725人(同、日本税理士会連合会調べ)となっている。
ちなみに、司法書士は2万0670人(12年4月1日時点)。行政書士は4万2177人(同)いる。
行政書士を除き、どの「士業」もこの10年は増加傾向にある。
そうしたなか、景気低迷の影響もあって、就職できない「サムライ」が増えていて、問題視されている。
たとえば、公認会計士が最終的に資格を手にするためには2年以上の実務経験が必要。ところが、一般企業で会計士試験の合格者を採用する割合はきわめて低い。試験に合格したからといって就職に有利に働くこともなく、監査法人にも就職できない合格者は就職先が見つからず、そのために資格も得られないという人が増加。事態は深刻化している。
「週刊エコノミスト」(2013年4月16日号)は、「食えない税理士・会計士」を特集。そこでは、「税理士によって得意分野がある」ことが指摘されていて、取材を受けた税理士が相続申告などでのミスが少なからずある、と証言している。
企業会計では、公認会計士は大手企業の法定監査と税務申告が主たる業務。それ以外の登記法務や行政法務、税務などは税理士や司法書士、行政書士が業務を行える。大手企業の法定監査以外の会計税務の多くは税理士が請け負っているので、そう考えるとそもそも公認会計士を増やしても仕事が増えるわけではなかった。
もちろん、公認会計士が税理士の仕事(登録が必要)をできないわけではない。つまり、「士業」同士で仕事の奪い合いが起こっていて、どの「サムライ」も仕事を確保するのに躍起になっているようなのだ。(後略)
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