■親は知らない PART3 (4)洗脳「メールが一番」(読売新聞)引用ここから〜〜〜〜〜〜〜〜
午後11時を過ぎると、ケータイメールの着信音が短く、何度も鳴る。画面に並ぶのは、ユーモラスな象やおにぎりの絵文字――。
それは、親に悟られないための暗号だった。象は「教祖」の意味、おにぎりは「御言葉(みことば)」、太陽は「神様」。メールは、カルト教団の教えを伝えるものだ。
「まるでケータイに縛られているようだった」。現在は西日本の大学に通うミカ(19)はこう振り返る。
2007年、高校2年の夏だった。放課後、友人の待つドーナツ店に向かう途中、大学生風の女性に声をかけられた。「学校の体育館は、外部のバレーボールサークルも利用できますか」
むげに断るのも申し訳ない。「調べて連絡しますよ」。何のためらいもなく、メールアドレスを教えた。赤外線通信機能を使えば、互いのケータイを近づけるだけで一瞬で交換できる。
〈サークルに入ってみない?〉と誘いのメールを受け取ったのは2日後。何度も断ったが、メールは毎日2通ほど来る。〈部活は?〉〈悩んでいるの?〉
中学時代に打ち込んでいた文化系の部活動をやめ、物足りない毎日を過ごしていた頃だった。親身なメールは、自分を特別扱いしてくれるように感じられ、気がつくと女性からのメールを心待ちにしていた。
「一度ぐらいならいいかな」。バレーボールサークルに顔を出し、溶け込むまでそう時間はかからなかった。4か月後、実は布教が目的の団体なのだと知らされた時には、もう拒絶する気持ちにはならなかったという。
メールでの束縛は徐々にきつくなっていく。〈御言葉は理解した?〉〈教本の感想は?〉――。「今思えば、メールを返さなければ、という義務感で教団につなぎ留められていた気がする」
高校卒業直前、知人に諭され脱会したが、毎日読み込んだ教本の一節は、今もフラッシュバックのようによみがえる。
【社会】 「高校生の洗脳、ケータイメールが一番」 知らないうちにカルトに洗脳された女子高生、教祖に性的暴行されても親は知らずの続きを読む
posted by nandemoarinsu at 00:26
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