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レアメタルを生業とする筆者は、中国訪問の回数がすでに200回を優に超えた。
ちょっと前までは、何かあれば「尖閣諸島」の話を持ち出してきた中国だが、わずか1か月ほどで、大きく様変わりしたようにも見える。ネトウヨ(ネット右翼)にとって見れば、肩すかしを食らったような感覚だろうか。あるいは、「ざまあみろ」と言っている向きもあるかもしれない。
だが、中国を考えるうえでは、画一的な情報を流しがちなネトウヨの話をうのみにしてはいけない。今回のコラムでは、改めて中国のエリート層と、それをとりまく階級について考えてみたいと思う。
いったい、中国のインテリは、どのような日本人観を持っているのだろうか?実は、彼らの教育水準は高い。だから、すべてわかっていて、政治面では冷静に日本の政治を分析している。たとえば、「安倍政権が対中国で強行策を取るのは、選挙対策ですよね」などと聞かされることも珍しくなく、日本人よりも、よほど冷静だ。
教育水準の高い中国人は、誰も反日デモが「中国の総意」などとは思っていない。むしろ「共産党一党支配に対する抗議の要素が隠れている」としっかり分析しているから、本当に恐れいる。
さらに、トップクラスの知人たちの分析はもっと鋭い。「日本の外交筋が何をやっても駄目ですよ。中国と日本が仲良くなるのは簡単です。中国が米国との関係を改善すれば、自動的に日中関係は良くなりますよ」とか、「中国はわざと日本との距離を取っているのが日本人にはわかりませんか? いずれアメリカとの関係が修復されれば、日本とも良くなりますから心配しないで下さい」などといわれると、ついつい納得してしまう。こと経済面はさておき、中国エリートは政治面では、深い読みをしているのだ。
彼らにとっては、日本のネトウヨなどの動向は物笑いの種だ。「どこの国でも無知な人々はいますね」と一刀両断である。このように、オモテの情報(建前)とウラの情報分析(本音)を分けて理解しないと、中国の考えている日本人観はなかなかわからない。
では、中国のインテリやエリートだったら、日本側の立場も理解して考えてくれるかというと、実はそうでもない。
やはり、領土問題になると、共産党の意見にほぼ全員が同意するのが、最近の中国人民の傾向だ。
中国のインテリ、エリートたちの中には、本音では、いまやすっかり平和主義者となった、日本人の価値観が大好きな人も多くいるのも事実である。特に日本に住んだ経験のある中国人や、日本人との貿易取引をしている中国人は大声では言わないが、本音を言えば、日本が大好きで、私生活では日本人の生活スタイル真似をしている人も、少なくないのだ。
もちろん、それは表面上は出てこない。親日家といわれる中国人でも、表面的には日本を批判するのが建前だ。
このように、中国のエリートは、なかなか自分たちの感情をあらわにしない。なかなかしたたかなのだ。(抜粋)
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【論説】中国のエリートは、実は日本好きだ!ネトウヨにダマされるな!…中村繁夫★2の続きを読む